出発する週はとても憂鬱な気分になります。
ロングツーリングは体力的にも精神的にも負担が大きいのです。
出発1ヶ月前までは楽しみで仕方がないツーリング計画も、残り2週間をきる頃になると心細さと不安が襲ってきます。
事故に遭わないか、トラブルに陥らないか、
羆に食べられないか…
■ 7/11 0時00分
出発はいつものこの時間です。
会社を出て自宅に到着すると、箱詰めの終わったパニアケース・トップケースを車体に取り付けます。 とても涼しく、60分程度で出発準備が整いました。
オドメーターは2,1617kmを指しています。 今年はどこまで距離が延びるのでしょうね。
目標は3,000km over です。 今年は旅バイクのBMW-GSですので意外とアッサリ達成できるかもしれません。
出発の瞬間はいつも緊張します。 これから行く先の道は漆黒の闇に包まれています。
愛機のスロットルを一瞬開けて、自らに気合を入れる。
今日の目的地は
新潟港フェリーターミナルです。
自宅から350km程の距離です。
自宅からは都内の渋滞と途中の休憩を考慮して、約5時間で到着します。
案の定、環状8号線は所々で渋滞しています。
それでも、午前1時には新座料金所に到着。
結構順調です。 何より気温が涼しくて絶好のツーリングコンディションです。
■ 7/12 1時42分
最初の休憩ポイントの
上里SAに到着。
駐輪場に同じツーリングキャンパーを期待していましたが、誰もいませんねぇ。
それにしても、
体に余計な力が入っているのか、肩がこって仕方がありません。
いつもはこんな事は無いので、明らかに緊張しています。
トイレ休憩と軽いストレッチをして次のSAへGO〓〓〓〓!
関越トンネルを140km/h巡航で突き進みます。
トンネルは暖かくて快適です。 横風も無いため自然にスピードが上がってしまうんですよね。
でも、このトンネルを抜けると関東と天気が逆転していることがあるんです。
案の定、電光掲示板に
『トンネル出口 雨』の文字が…
『あぁ、やっぱりそうなんだぁ…』
でも、トンネルを抜けても雨は降ってません。 路面は……、ちょっと濡れてますね。
通り雨が降った感じでしょうか。 うまいタイミングでトンネルをつけたみたいです。やった!
■ 2時50分
塩沢石打SAに到着。
ここで、トイレ休憩と眠気覚ましのブラックコーヒーで気合を入れなおします。
新潟の小千谷周辺は直線で単調なコースのため、徹夜で走ってきたライダーは
猛烈な眠気と戦う必要があります。 過去に2度ほど
居眠りしてしまったことがあり、あと数秒起きるのが遅かったらガードレールに接触…なんてことがありました。
さて、先を急ぎます。
途中、
越後川口を通りかかる頃に、突然視界が悪くなりました。
どうやら濃霧に突っ込んだようです。 視界は10m程度。 たまたま近くを走っていた車のテールランプを追いながら、50km/h走行を強いられました。
ヘルメットのバイザーが見る見るうちに濡れてきます。
ジャケットは濡れていないので雨が降っているわけではありません。
この濃霧の帯を3~4回跨ぎながらの走行となりました。 このときはちょっと怖かったですね。
■ 4時30分
黒崎PAに到着。
燃料給油ランプが点いていますので、 適当なSSがあるSAに寄りたかったのです。
北海道上陸は4:30に小樽フェリーターミナルですので、SSが開いていない可能性もあります。
給油できるときに給油しておくのが
Betterなのです。
白々と東の空が明るくなってきました。
高速走行も後、2~3kmで終わりです。
■ 4時40分
新潟西I.C到着。
フェリーターミナルには寄らずに、実家を目指します。
私が実家に帰るのは隔年で正月に2~3日程度です。
新潟フェリーターミナルを利用するのは、帰省もかねているのです。
2時間程仮眠をとって、船内での食べものを恵んでもらい、ようやっとフェリーターミナルへ。
このときお土産の指定も受けています。ギブ・アンド・テイクがシッカリしているのです。
さて、懐かしい新潟市内の町並みを目に焼き付けつつ、
1年ぶりのフェリーターミナルに到着です。
今回、7月の3連休を有効活用しての長期休暇取得で、結構北海道に渡る人が多いのではと予想していましたが、皆さん考えることは同じですね。
これだけツーリングキャンパーが居ると嬉しくなります。
二輪便利帳の管理人、
Chinさんに、声をかけていただきました。
いつもサイトを利用させていただいていて、一度お逢いしたかったんですよね。
9月の渡道はいつもバイクは疎らで少しさびしいのですが、今年はたくさんバイクが居ます。
俄然、北海道ツーリングの期待が高まります。
乗船手続きをスムーズに済ませて、すぐに乗船開始となりました。
新日本海フェリーは、バイク積み込み時に、積載している道具類を全て外す必要があります。 過去に転倒事故があったらしく、DAKARに取り付けた道具類を汗をかきかき、外しました。
『ふいぃぃぃ~~、シンドイねぇ。』
とりあえず、DAKARは約20時間、休息をとることになります。
あとから、バイクがどんどん乗ってきます。
さて、受付が混む前に二等寝台の割り当てを済ませてしまいましょう。
カウンターで割り当てを受けましたが、残念ながら2段ベットの上段です。
乗り降りがメンド臭いんですよね、2段ベットの上って。
とりあえず、荷物を置いてデジイチを持ち出して、写真撮影へ。
今回乗船した船舶は
『らいらっく』です。
全長200mにもなる巨大な船体は、トラックや乗用車を200台以上運ぶことができます。
車両積み込み口に目を向けると…
バイクが引っ切り無しに乗船を待ってます。
そして、車両甲板に飛び込んでいきます。
■ 10:30
いよいよ、出港です。
重く垂れ込めていた雲も、ようやく晴れ始めました。
腹ペコなので、とりあえず朝食。 あぁ眠い。
出港直後もちょっとガンバってカモメを撮ったり、
船内をウロチョロ。 たま~に
『プシュッ!』
甲板を行ったりきたりと落ち着きがありません。
4時間ほど寝台で仮眠を摂り、
日が傾いた頃にお風呂を頂き、
ビールとツマミで時間を潰します。
ツーリングマップルで改めてルートを確認したり、
腹ごなししたり、
すれ違うフェリー(ゆうかり?)を撮影したり。
日が沈んだ頃に、
Chinさんを発見!
今回の北海道ルートの話や目的のお店の話、キャンプ場の話を1時間ほどしたでしょうか。
20年の経験・知識の蓄積はすごいですね。
お互いの予定をなんとなくヤンワリと伝えて、お開きとなりました。
明日はいよいよ、
北海道上陸です。
■本日のルート
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